☆グラムofブーツ流ブーツの手入れ
革製ブーツの手入れは、革とブーツが好きな方ほど「きになる話題」だと思いますが、これが完璧!という方法論は定かでは在りません。むしろ永遠の課題です。ここでは私が思う「オリジナルノウハウ」を順序立ててご紹介します。

1.汚れ落とし
レザージャケットと違い地面に直接触れるブーツの汚れは尋常では在りません。だから最初に行いたいのが汚れ落としです。汚れ落としの概念はブーツを綺麗にすることです。目標は新品時の状態に戻すことです。 早速、その方法を見ていきましょう。

先ずシューレースやフォルスタンなどの附属は外しておきます。一般的に最初に行うのが「ブラッシング」ですがそれは序章に過ぎません。ブラッシングは簡単な作業だけで効果が出るので手入れをした気になってしまいますが、ブラッシングは汚れ落とし作業ではありません。精々埃をはらっているに過ぎないのです。

では汚れをどの様に落としていけば良いのでしょうか・・・
その方法は衣類の手洗いと同じなのです。 ブーツも汚れの種類は様々です。流水による水洗いで落とせる汚れもあれば、洗剤(歯磨き粉、洗濯用粉石けんや台所中性洗剤など)を使用したり、専用ケミカル用品(イレイサーやサドルソープ、ステインリムーバーなど)を必要とする場合も在ります。その判断にはブーツの革の仕上げによって「向き不向き」が在るので、多少の知識が必要です。タールやピッチなどの水洗いで落とせない頑固な油汚れを落とす場合、それなりに強力なケミカル用品を使用しますが、その代償として変色など革の表面が変わってしまうことが在ります。見えにくい場所で事前にテストしましょう。
※汚れ落としに使用する道具:ブラッシング用ブラシ、歯ブラシ、ボロ布、ステインリムーバークロス、時にはサンドペーパーやワイヤーブラシなども。

汚れ落としか完了したら、いよいよメンテナンスのスタートです。

2.色の補修
汚れ落としの段階で革の塗料色が薄くなったり、剥離してしまった場合は修復作業が必要です。ここでの修復作業は「色を戻す」ことを言います。Red Wing アイリッシセッターのようなオイルドレザーの場合は、ブーツクリーム(M.モゥブレイの場合はシュークリーム)である程度、戻すことが出来ますが、事前に色を混ぜ合わせて革の色に合った専用色を作る必要があります。Red Wingフェザーストーンのように塗膜がしっかりしている塗装面の場合は、レザークラフト材料で有名な誠和のpaint texなどの水性顔料塗料を筆で塗布するのも方法です。小さな傷やスレなら隠すことが出来ます。 その他、TOPページの☆革の色戻し、☆コバの手入れはその方法のひとつです。参考にしてください。

3.オイルアップよりシュークリームそしてワックス ここからが初めてオイル補給となります。オイルとひと口に言ってもその種類は実に多く用途も違います。上記1の段階で油分が不足していればミンクオイルやコンディショニングクリームなどの保革油を使用します。保革油はその名のとおり、「油を補う」のが使命ですから、使用するタイミングを間違えると厄介です。

例えば汚れた表面に使用すると、付着している汚れが油分でさらに頑固になり、取り除くことが困難になります。色戻し前に使用すると油分が邪魔して色戻しが出来なくなります。保革油は一般的に、どれもかなり濃度が高い油分で揮発性が低いので性質と革のコンディションに合わせて選びましょう。
シュークリームには蜜蝋をはじめ様々な油脂が含まれています。革の仕上げによっては保革油を入れなくてもシュークリームだけで賄えてしまう利点が在ります。

4.仕上げ
文字通りの最終工程です。専用クロスや仕上げ用ブラシで磨きます。上記3の段階でシュークリームを使用した場合、革によっては艶が出る場合が在ります。その場合はあえてポリッシュ剤やワックスを使用する必要はありません。特に染料仕上げの革やオイルドレザーではポリッシュ剤やワックスは不向きです。Red WingならBlack Chrome、Featherstone、Black Chaparraなど顔料仕上げと変わらない革にはポリッシュ剤やワックスが有効です。これらはプロテクション効果もあるので、スレによる線傷から革の表面を保護してくれます。是非、使用してみてください。

さて、仕上げ工程で用いられるブラッシングやクロス磨きは、メンテナンスで一番楽しい作業です。何故なら作業の効果がバッチリ出るからです。この最終工程で満足のいく仕上げにするためにも上記の1〜3をしっかりと行いましょう。

いかがでしたか。ここに記載した方法が必ずしも万全で万能という訳では在りません。ブーツをメンテナンスする行為は、A-2やライダースジャケットなどの革製衣料品と向き合うことと同じです。 このページが皆様のブーツメンテナンスライフの参考になれば幸いです。